2022年07月27日

改正電子帳簿保存法のタイムスタンプとは何か?
~オンプレシステムでは注意が必要!?~

改正電子帳簿保存法のタイムスタンプとは何か?~オンプレシステムでは注意が必要!?~

2022年1月1日より、改正電子帳簿保存法が施行され、タイムスタンプの要件が緩和されました。
タイムスタンプは改ざん防止の手段として法令要件として求められている事項です。
この記事では、タイムスタンプとは何なのか?、タイムスタンプが必要となるシーンは何なのか?を説明していきます。


改正電子帳簿保存法とは?

改正電子帳簿保存法については、過去記事でご紹介しておりますのでこちらをご参照ください。


■タイムスタンプとは?

電子帳簿保存法における、タイムスタンプはご存知でしょうか? タイムスタンプとは、電子保存データに対して改ざん防止や検知を確認・証明できるようにする電子的な証明技術のことを言います。

このタイムスタンプは、誰でも付与することが出来るというわけではありません。 総務省の「タイムビジネスに係る指針」のもと、一般財団法人日本データ通信協会が認定した「時刻認証業務認定事業者(TSA)」から タイムスタンプサービスを利用してタイムスタンプを付与する必要があります。

電子帳簿保存法では、このタイムスタンプを国税関係書類へ付すことを義務付けており、「時刻認証業務認定事業者(TSA)」以外の タイムスタンプサービス以外でタイムスタンプを付しても要件を満たすことが出来ません。

タイムビジネスの仕組み
※総務省「第1回 タイムスタンプ認定制度に関する検討会 一般財団法人日本データ通信協会」から出典

■タイムスタンプはなぜ付与しないといけないのか?

タイムスタンプの役割は、「改ざんが難しくなること」「改ざんが行われても発見出来ること」ですので この役割を【訂正削除履歴】を保持しているシステムを利用することで代替することができます。
ただし、注意点としては自社サーバーで【訂正削除履歴】が可能なシステムを導入しても意味がありません。 客観的に改ざんされていないかが分かる必要があるため、自社サーバーの場合、いくらでも改ざんを隠せる可能性があるためです。 そのため、自社サーバーに保存する場合は一律的にタイムスタンプを付す必要が出てくるわけです。


■タイムスタンプが必ずしも必須ではないのはご存知でしたか?

実はタイムスタンプは必須で使う必要はありません。 上記で説明させて頂いた【訂正削除履歴】を利用することで対応出来ます。 これを実現するには、公けに利用されているクラウドストレージを利用します。 例えば、「Googleドライブ(Google Workspace)」を利用することです。Googleドライブは訂正削除履歴機能を有しているため、この機能を活用することで法令対応が可能です。
そのため、自社サーバーとGoogleドライブを並行して運用することで、タイムスタンプ不要で電子帳簿保存に対応することが可能となります。(これに追加して索引簿の作成も必要です。)


タイムスタンプを付与する主なシーン

それではタイムスタンプが必要となるシーンはどんな場合でしょうか。

【前提条件】
1会計期間中で売上高が1,000万円以下である小規模な事業者については、税務職員による質問検査権に基づく電磁的記録のダウンロードの求めに応じることができるようにしている場合には、検索要件の全てが不要となります。
そのため、上記の事業者は義務ではないことはご承知おきください。

【具体的なシーン】

  • 紙書類をスキャナし、電子化した書類の保存する。
  • 自社サーバーに電子書類を保存する。
  • 受領した電子データの保存:いつ受領したかの証明になるため、調査時に有利に働くと考えています。
  • 送付した電子データの保存:自社で発行した電子データと取引先等へ送付した文書の一致証明となるため、調査時に有利に働くと考えています。

■自社サーバー等のローカルストレージに保存する場合はご注意を

【自社サーバー等のローカルストレージに国税関係書類を保存していることもあると思います。
この場合の注意点として以下が考えられます。

  • 自社運用であるため、改ざんの自由度が高い
  • 法定保存年数の約10年の保管し続けることが可能であるか
  • 保存要件である履歴保持が出来るようなバージョン管理機能を具備しているか

上記のように、一般的な自社サーバー等のローカルストレージでは、改ざん・保存期間、保存要件などをクリアする必要があるため、 比較的高額なIT投資が必要となってきます。 そのため、法令対応するための外部サービスなども検討することをおすすめします。


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最後に

ここまで、電子帳簿保存法とインボイス制度についてご紹介しましたが、それぞれにメリット・デメリットがあり、
運用を考えた上でのシステム・業務設計を意識した上での対応することが非常に大切です。
最悪の場合、「法令対応出来ていない、システム改修費が莫大となった、経理業務量が多くなって回らない」などの問題が発生する可能性もあるからです。

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